中古住宅の可能性

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秋の住宅・不動産の繁忙期が始まっています。

約1ヶ月ぶりの更新になってしまいましたが、季節はいつの間にか秋の気配が近づいてきています。とは言えこのコラムを書いている今も台風16号が台湾方面から日本に向かっており、シルバーウィークの最中に被害の拡大も予想されています。この台風のルートだと太平洋側を通れば一気に寒くなるし、日本海側から東北に抜ければまだまだ湿った空気を連れてきそうです。

天気の話はこれ位にしておいて、不動産・住宅業界は年明け1月下旬からの繁忙期ともうひとつ繁忙期があります。それがこの9月から11月に掛けてです。お正月同様にお盆には人が集まったり、帰省をしたりと将来の話をする機会があります。また年度末ほどではないにしろ人の異動なども増えるのだと思います。だから9月になるとテレビを見ていてもSUUMOやat homeなどの住宅ポータルサイトや不動産・住宅会社のテレビCMも増えます。

中古住宅の市場環境

私は昨年に独立をする以前は16年ほど新築一戸建て住宅を主に、というよりは専門的に取り扱っていました。土地仕入→宅地開発→建物企画建築→販売、という一連の流れを一つのグループ会社で行っていました。販売も直売という方法ですので、物件の問い合わせをしてくるお客様はシリーズの新築一戸建てに対してです。稀に中古のマンションなどを仲介しますが、もしも他社の新築や中古戸建てなどを紹介しようものなら「余計なことをするな」「貴社の新築の販売前の物件を紹介しろ」「迷惑です」ぐらいの勢いでした。だから中古の物件、特に一戸建てを成約するということはほとんどなく、お客様は皆新築を欲しがっているように感じていました。実際に弊社の商圏である川崎市・横浜市エリアはパワービルダーから電鉄、財閥系、地場の建売業者から工務店まで群雄割拠の市場であり、その分個性的な新築住宅や街づくりをしている物件を多数見ることができます。

そして、中古住宅との価格差によるメリットが感じられなかったり、それなりの住宅にするには購入費以外にも費用を掛ける必要が有るなど、全体的なメリットが感じられないものも多く見受けられました。しかし近年リノベーションという言葉が使われ始め元々の家を修復するだけではなく、そこに新たな用途や付加価値を付けていくという手法の物件が出できました。一方で政府は人口の減少や空き家の増加などを背景に、中古住宅の流通を促進させる動きを進めています。

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南角地・築年数18年の木造住宅

現在、弊社が販売している中古住宅です。木造で築18年となると本来建物の減価償却が進み、今までのような考えであれば建物を解体して新築に建てなおすような物件です。しかし平成に入ってから建てられた建物で20年未満だとまだまだ十分に使えますし、建物の商品価値を見て業者が買取りをしている為、売主はその分を高い金額で売ることができます。この物件はまず立地が東南・南西の道路に面した南角地に建っています。オセロゲームではありませんが角は4つしかなく、その角を取りたいと思う人は少なくありません。そして角の中でも南角地は物件を探すときに多くの人が望む「日当たり」や「解放感」などを得ることができ、更に「風通しの良さ」などもあります。このような既に街が出来上がっているような平坦地で角地を探そうと思えば、既に家が建っていますので更地を買って家を建てるというのは確率的にかなり低いものなります。ということは良い土地条件の家を探すならば中古住宅は「あり」となるのではないでしょうか。

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住宅瑕疵(かし)保険も付けることができる中古住宅

今回の物件は外部を屋根から外壁まで防水処理と塗装をやり直し、シロアリが付かない為の防蟻工事を行い、内部は水回りの設備を刷新しフローリングや壁紙を張り直しました。そして元々は4DKだった間取りをセパレートリビングとしても利用できる3LDKに変更しました。キッチンの位置を変更できればという検討も売主さんは行ったのですが、反対に自由にレイアウトがやりやすい壁付けのキッチン位置を残しました。更にここまで費用をかけて工事を行っているので、建物には瑕疵(かし)保険を付けることができます。瑕疵保険とは雨漏りや構造躯体という建物の骨組み部分に問題があった場合、保険を使って直すことができます。期間は新築の住宅よりも少なくなりますが、新築住宅と同様の制度を利用できるということです。構造躯体に関しては築18年経過して何も起こっていないので(例えば家が傾くなど)むしろ新築よりも実績があるという考えもできます。そして瑕疵保険を利用できるということは、住宅ローン控除制度を利用することもできます。

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あなたは新築派? 中古派?

どちらにしても一長一短はあると思いますが、今回掲載している物件を中古でご自身が買って最初からリフォームを行うとすれば、コストも時間もそれなりに掛かります。それを業者が施工し保険なども掛けることにより、直接的なメリットだけではなく減税のような間接的なメリットを受けることもできます。一方、上の写真のバスルームはサイズが新築戸建ての主流サイズである1616(1坪タイプ)よりは少し狭かったり、近年の家電の大型化を想定していないのでドラム式の大型洗濯機を置くとやや狭くなると予想できます。またサッシのガラス窓は主流のペアガラスではありません(ただしサッシを交換することは物理的には簡単です)

「家は終の棲家、一生に一度の買い物だから新築を」という時代はもしかしたら終わろうとしているのかもしれません。もちろん弊社は中古だけを取り扱っているのではなく、新築も取り扱いますしお勧めもします。ニーズの多様化に伴い選択肢が増えてきたことは、これからの不動産・住宅購入を考える世代にとっては良いことなのではないでしょうか。少しセールス入っていますが、興味がある方は現地を見て新築と見比べてみるのも良いと思います。

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